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琉球大学の泡盛

 

新年明けましておめでとうございます。

本年も、より一層のご愛顧を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

 

 

琉球大学が泡盛を造った!

 

 

2年ほど前、琉球大学に勤務する友人が「琉大が泡盛造ったよー!」と手土産に持ってきたのがその名もズバリ「琉球大学の泡盛」。大学の学章のい芭蕉の葉がデザインされたラベルは「酒造所のラベルとは違う」趣である。500ミリの黒のボトルは古酒のようだが新酒!造ったのは農学部の外山博英教授。「亜熱帯生物資源科学科教授」すごく難しそうな・・農学部の研究室にお邪魔してお話を伺いました。

 

 

なぜ大学で泡盛を?

 外山教授は京都大学を卒業したあと山口大学に勤務。縁あって2007年に琉球大学に着任した。初めての沖縄勤務である。

 

着任して「何で本場の沖縄の大学に泡盛がないんだ?」とじくじたる思いを持ったという。と言うのは、東京大学に「東京大学の泡盛」として「御酒」という泡盛が発売されていることを知っていたためである。そこが研究者!「私がやらなければ!」と決意し「平成28年度琉球大学ブランド商品開発支援事業」に応募し採択された。

 

県内でバイオ研究開発を手掛けるバイオジェット21の塚原さんに相談し学生と研究チームを作り泡盛研究がスタートしたのである。目指したのはバラの香り。複雑な研究の末「R217酵母」に決定。製造の実業作業は石川酒造所に依頼して100%バラの香りの出来ではなかったが爽やかな香りの泡盛が完成したのである。

 

泡盛の本場、沖縄で初めての大学ブランドの泡盛が誕生した!そしてその年の「秋季全国酒類コンクール」の泡盛の部門で堂々1位に輝いたのである。

 

新酒で500ミリで1800円。少し高めの価格にも関わらず「琉球大学の泡盛」は好調な売れ行きをしたと言います。現在も大学の生協と石川酒造所で販売されている。ボトルの外箱の裏側に研究の詳しい説明も明記されているので興味のある方はぜひご一読ください。

 

実は外山教授は2015年に奈良先端科学技術大学院大学の高木教授とバイオジェット21との共同研究でメロン香の「ハイパーイースト101」という酵母を開発していてその経験がすごく役に立ったと言います。同名で新里酒造所で製造販売されています。

 

琉球大学に醸造学科は?

 

沖縄には大学に醸造学科がないため東京農大の醸造学科に進学する学生も少なくありません。「経済的な事柄や泡盛業界からみても大学に醸造学科があった方がいいのではないですか?」と聞いたところ、「泡盛酒造所に卒業生の需要はあまり期待できないのでは・・」という答えが返ってきました。先生の研究室からの卒業生は10年で4人か5人程度だといいます。県外の焼酎メーカーに就職した学生もいるというので「あーモッタイナイ!」と思ってしまいますが酒造所の多くは中小零細企業ですから大卒の研究者を採用するのはなかなかというのが現実です。泡盛の今後については「大学で研究した様々なデータなどを積極的に酒造所に提供していければと思います」と仰っていました。

それぞれの酒造所がより安定した味と個性的な酒造りができるように協力は惜しまない!研究者としての使命感が伝わってきます。

 

今後は?

 

できれば2弾・3弾とより理想に近い泡盛造りに挑戦したい!更に黒麹菌で日本酒造りにも挑戦したいとの事。数年のうちに琉球大学の日本酒も誕生する日がくるかも知れません。泡盛が原料をタイ米から国産や県産米にも提唱していることについてはテノワール(地域の原料で造る)という考え方からすれば輸送コストや燃料の消費などを考えれば環境にもいいし将来の考え方としてはとてもいいと思う。黒麹菌は沖縄が源流なので世界無形遺産登録についても実現できるよう協力していきたい。

 

 難しい研究をしている外山教授ですがホンワカした柔らかい雰囲気で予定時間をオーバーして色んなことをお話して下さいました。

 

お忙しい中、長い時間ありがとうございました!

 

 

ライター 下地恵子

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