第50回 那覇ハーリーに出場しました!
ゴールデンウイークの終盤5月3日~5日に、那覇ハーリーが開催されました。今年で50回目の節目を迎えます。ハーリーとは、約600年前に中国から伝わったと言われており、サバニと呼ばれる船に乗り込んでエーク(櫂)を力強く漕いで競い合う伝統行事です。県内各地で旧暦の5月4日前後に開催されており、那覇ハーリーだけは爬竜船(はりゅうせん)と呼ばれる、サバニよりも大きな船で行われています。
JTAにはハーリー部があり、毎年那覇ハーリーに参加しています。今年の監督は整備部門所属の立津大悟。監督から話を聞きながら、今年の那覇ハーリーに向けた取り組みを追いました。
▲立津大悟 監督
-JTAはいつから那覇ハーリーに参加していますか。
監督「少なくとも30年以上前からほぼ毎年参加しています。那覇ハーリーは毎年5月に開催されるので、4月に入社した新入社員にも力となってもらい、1か月半しっかりと練習を行います。毎年那覇市内にある金城中学校のプールをお借りし、整った環境で練習に打ち込んでいます。」
▲金城中学校での練習の様子。プールの縁に座り、フォームやテンポを合わせて漕ぎ続けます。
▲練習前のまだ元気な笑顔。この後動けなくなるほどきつい練習メニューが組まれています。
▲自前のサバニ船やエークも揃えてあります。
▲本番が近づくと社長や役員の皆さんが差し入れをもって応援に来てくれます。
何としても優勝!!負けられない、、、との思いが募ります。
この日は野口社長からタコスの差し入れをいただきました。練習後の疲れた体に栄養補給。
-監督の意気込みを聞かせてください。
「2010年、2016年に優勝した経験があるチームとして、目指すのはもちろん優勝です。コロナによりしばらくの休止を経て去年再開した時は、全員初参加のメンバーで挑みましたが惜しくも予選敗退。この悔しさを知るメンバーが今年は中心となり、みんなを引っ張っています。本番が近づくにつれて全員より気合いが入ってきているので、今年は優勝したいです。」
~当日を迎えました。~
3日間開催される那覇ハーリー。最終日に一般ハーリーの部や伝統行事の御願バーリー、本バーリーが行われます。JTAは29チームが出漕する一般の部に出場し、優勝を目指します。
レースは直線300mの1往復です。予選と決勝戦があり、スタートダッシュでいかにトップスピードに乗れるか、ターンを速く回れるか、そして後半どこまで粘って速度を落とさないか、これが勝敗を分ける鍵となります。
この日の天気は南風が吹く晴れ。往路で追い風、復路で向かい風を受ける天候となりました。JTAは予選最終組で出漕します。レース前に監督から話を聞いてみました。
-今日のコンディションはどうでしょうか。
監督「他チームの予選結果を見ると、今年はどのチームもかなり速いです。年々レベルが上がってるとはいえ、去年の優勝タイムをすでに上回っているチームがいくつかあります。それを踏まえた上で作戦を練り、スタミナ切れを起こさない走りで決勝進出を狙います。」
▲お揃いのユニフォームで一致団結です。
▲女子メンバーも厳しい練習に喰らいついてきました。自信にあふれています。
▲いざ乗り込み、スタート位置に整列。緊張感が一段と高まります。
いよいよスタートです。号砲とともに3チームが一斉に飛び出しました。その中でリードしたのはJTA、しかし相手チームも猛追してきます。ターンに入ったのは3チームほぼ同時でしたが、折り返し後は2チームに徐々に差をつけられて最後にフィニッシュ、総合結果は予選7位。悔しい結果に終わりました。
▲スタートの瞬間。2.5トンの船を人力で前に進めます。
▲レースの様子。
レース終了後、監督から話を聞きました。
-レースを振り返ってどうでしたか。
監督「スタート前、他チームの予選結果を見ると想定外の好タイムが連発し、決勝進出に必要なタイムが分かっている状況でした。スタートはうまくいき、他2チームに先行することが出来ました。しかしターンでだいぶ膨らんでしまい、相手チームに離される展開になってしまいました。それでもみんな集中して、まだまだイケるという雰囲気がありましたが、追い付くことが出来ませんでした。でもみんな本番が1番良かったし、最後まで勢いのある漕ぎができていたので、来年以降に繋がる漕ぎを見せられたのではないかと思います。」
監督からの冷静な分析結果と、来年を見据えた力強い言葉でした。
▲必死に鐘を打つ立津監督と漕ぎ続ける選手たち
-最後に今年の那覇ハーリーを通しての感想をお願いします。
監督「練習序盤は参加人数も少なかったが徐々に人数も増え、4月入社メンバーも加わってからは良い練習ができたと思います。特に最後の練習日は気合いが入っていました。他チームのレベルが上がっていて結果は残念だったけど、来年以降に繋がる年になったと思います。キツい練習に耐えて、本番で一番良い漕ぎをしてくれたみんなに感謝です。」
JTAハーリー部の挑戦はこれからも続きます。
▲集合写真
▼取材・執筆した私も漕ぎ手として出場いたしました。とても良い思い出となりました。
JTAはうちなーの翼として、沖縄の伝統・文化をこれからも応援します!