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第27回 龍泉酒造(沖縄本島名護市)

当記事は2018年2月28日にサイトクローズした「美ら島物語」で公開していた記事です。

 

 

 

 

名護の市街地を少し離れた場所に龍泉酒造所はあります。

1939年創業といいますから、78年を迎える老舗です。名護では津嘉山酒造所に次ぐ古さです。

建物は、特に主張するわけでもなく、表の塀に書かれた酒造所の名前が目印となっています。

有名な「羽地内海」が広がり、緑豊かな「多野岳」を望む場所にあり、山々から滔々と流れてくる清水があり、酒造りにぴったりな場所です。

勤務22年の国場さんと営業担当の平良さんにお話を伺いました。

 

 

 

龍泉といえば、泡盛通の間では「老麹」にこだわった酒を造る酒造所として名が通っています。

老麹(ひねこうじ)とは、米に撒いた黒麹を、通常の倍くらいの時間をかけてしっかり製麹(せいきく)させたもので、龍泉は創業以来、多くの泡盛を、老麹製法で製造しています。

それが古酒に熟成する時の独特の味を醸し出してくれるそうです。

 

いい酒になる条件は色々ありますが龍泉酒造所では「いい泡盛は、いい麹を造り、いいもろみを造ることで生まれる」をモットーにしています。

 

 

 

 

諸々の事由で、一時製造を中止した時期もありましたが、新しい体制になった現在も、昔ながらの製造方法は変わっていません。

伝統を守りながら、時代にあった新しい提案もしていく、という課題もあり、泡盛業界は大きな転換期に差し掛かっているといえるでしょう。

世代交代もすすみ、新しい価値観も生まれ、希望も出てくる時代になってきたと思います。平良さんは、異業種から初めて泡盛業界に飛び込みました。

泡盛製造に関する知識もなく、最初は凄く不安だったそうですが「知っていくうちに」魅了されてきたといいます。

泡盛の世界を知れば知るほど楽しい世界だといいます。独特の伝統芸能、食文化と泡盛と組み合わせて「どう発信できるか」を考えるのも楽しいそうです。

 

 

 

 

龍泉酒造として初めて、那覇の国際通りにあるホテル・ニューおきなわの1階に、琉球料理と泡盛の店「龍泉」ををプロデュースしています。

泡盛によく合う琉球料理も美味しく食べることができます。国内での需要も増やしながら様々な提案をしていきたいと熱く語ってくれました。

ベテランの職人さんと異業種からの新入生との出会い、交流の中から新しい時代に相応しい酒造所の在り方の模索も始まっている感じがします。

これから10年後、20年後の龍泉酒造が楽しみです。

 

 

 

 

「古酒は買うものじゃないよ!造るものだよ!」という方々がいます。

確かに沖縄の泡盛文化は「シツギ」文化でもあるんです。自分の家で自分だけの自慢の古酒を造る!ってロマンがあります。

そうは言っても「どうやって始めたらいいのか」というのは大きな問題です。

龍泉酒造には「古酒造りキッド」という商品がありますので、興味のある方はぜひ自分だけの古酒造りに挑戦してみてください。

 

 

龍泉酒造


 

〒905-1144沖縄県名護市仲尾次222

TEL:0980-58-2401

http://ryusen.co.jp/

 

 

(2017.4.26掲載)

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