安全・安心な空の旅をお届けするために
サービス介助士という資格をご存じですか?
サービス介助士とは高齢の方や障がいをお持ちの方などさまざまな人が暮らす社会で、年齢や障がいの有無に関わらずに誰もが社会参加できるように、お一人おひとりにあったやり方でサポートができるようになるための公益財団法人 日本ケアフィット共育機構が認定する資格です。
JTAでも高齢のお客さまや身体の不自由な方に対する、おもてなしの心と介助技術を身につける方法として、サービス介助士取得の取り組みを行っています。
2017年度からは、すべてのお客さまに安心してご利用頂けるサービスを提供する取り組みの一環として、全客室乗務員のサービス介助士取得に努めています。
サービス介助士取得の研修では障がいに対する知識、法律を学習し、高齢者疑似体験を通して加齢や障がいを自分事と捉え、相手の立場に立ったお手伝いが出来るように学びます。
高齢者疑似体験では目隠し、手足におもり、耳栓を付ける等をして階段の上り下りの辛さを経験する事により、高齢者の気持ちに寄り添う体験をします。
資格を取得した社員からは、相手に寄り添う心や正しい介助技術を学び体現することで、お客さまの笑顔を沢山見ることができ、接客に自信を持てるようになったと声が上がっています。
この資格を維持する為に、機内での対応成功事例や困ったことなどをアンケートで募り、そのポイントや解決策を共有しています。
また、これから資格取得する乗務員にも介助技術やおもてなしの心をフライトや研修の機会を通じて伝承しています。
自信を持って全てのお客さまに安心対応が出来るように機内に特化したものではありますが、アクセシビリティの理解を深めお手伝いを必要とする方の基本対応のブラッシュアップを図っています。
JALグループの目指すゴールは、アクセシビリティの向上を推進し誰もが旅、スポーツ、文化を楽しむことができる社会の実現です。
これからも私たちは空地一体となり、機内で安心してお過ごしいただけるようサービス介助士の技術とおもてなしの心で「安心」、「安全」な空の旅を提供し続けていきます。
サービス介助士インストラクター資格保持者
石戸愛子さん
【サービス介助士資格取得のきっかけ】
目の不自由なお客さまを機内の化粧室にご案内した時の苦い経験がきっかけです。
私は、何をどこまで説明してよいかわからず、十分な会話もできないままご案内し、化粧室の扉を閉めました。
中から、手探りで内部の位置を確かめようとされている「ドンドン」という音が聞こえ、とても心配になりました。
使用後のお客さまの様子からお困りごとがあった様子が伺え、心からお客さまに申し訳ない気持ちと自分の不甲斐なさにショックを受けました。
二度と不安な気持ちでお客さまをご案内したくないとの思いから【アクセシビリティ】について学び始め、この資格に出会いました。
【サービス介助士を取得して良かったこと】
安心してご搭乗ください!と笑顔でお迎えできることです。飛行機がバリアフリーな乗り物か?といえばそうではありません。
飛行機が利用しやすく、安全で心地よい移動手段であるために、私たちの対応力が大事だと気付き、その技術を修得できたことが喜びです。
【サービス介助士の想い】
機内で車椅子をご利用のお客さまの対応を見ていた他のお客さまが、「もう一度高齢の母を母の生まれた島に連れて行ってあげたい」と思ってくださり、親孝行旅行をされたと伺いました。
また、手話ができる乗務員がいることを知り、目のご不自由な方が弊社便を利用してくださいました。
私たち乗務員の確実なお手伝いが、空の旅を躊躇していた誰かの希望となり、お客さまの豊かな人生につながると信じています。
お客さまの思いに共感し、安心してご搭乗いただけるよう寄り添いの心でお手伝いいたします。
皆さまのご搭乗を心よりお待ちしております!
公益財団法人 日本ケアフィット共育機構
ホームページ:https://www.carefit.org/