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第19回 恩納酒造所(沖縄本島恩納村)

当記事は2018年2月28日にサイトクローズした「美ら島物語」で公開していた記事です。

 

 

 

恩納酒造所


 

 

 

 

 

恩納村は、国内外のリゾートホテルが立ち並ぶ、沖縄県内有数の高級リゾート地である。
南北に細長い沖縄本島のほぼ中央部に位置し、那覇から一番近くの「ヤンバル」なので近ヤンバルとも呼ばれる。

 

村の面積の多くは米軍基地でもある。
東シナ海を望み観光地として有名な「万座毛」や「琉球村」があり人口1万人余の村に年間数万人の観光客が訪れる。

 

 

 

 

恩納岳に抱かれた、水の豊富な場所で、琉球王朝時代の才女として名高い歌人「恩納ナビー」の故郷でもある。
1908年に恩納村になった。

 

リゾートホテル群を横目に、昔ながらの住宅が立ち並ぶ集落の一角に「恩納酒造所」はある。
戦後、米軍の管理下にあった泡盛製造が民間に開放された1949年に、村内の有志12名で茅葺(かやぶき)の工場を建て、首里から杜氏を招き、泡盛造りがスタートした。

 

 

 

 

1950年に現在の場所に移転し、1973年「合資会社恩納酒造所」となる。
商品名は地元の万座毛にちなんで「萬座」と命名した。今も主力商品である。

 

 

恩納酒造所


 

 

 

 

琉球松の1枚板で作られた看板が、いかにもヤンバルらしい酒造所で代表社員の佐渡山さんと漢那さんにお話を伺った。
お二人とも創業メンバーのお孫さんにあたるそうでしっかりと世代で継承されている。
佐渡山さんはおばあちゃんが創業メンバー。県外でサラリーマンを経験した後、前社長に請われて4代目の社長に就任した。

 

 

 

 

笑顔が素敵な元気印の社長である。杜氏の玉那覇さんをいれて4人の小さな酒造所で、ラベルも手張りである。
製造する酒のほとんどは恩納村で消費されるので、那覇あたりで探すのは一苦労かも。

 

恩納村におでかけの際は記念に購入するといいですね。

 

 

 

 

恩納酒造所の名が有名になったのは「しんかい」という銘柄の泡盛の発売である。
地元商工会と琉球村との共同開発で万座毛の沖合で370mから400mの深海に、泡盛を12時間から24時間沈めて引き上げ、瓶詰めした泡盛で「しんかい」が発売された時は、エーッ!何が変わるの??という衝撃だった。

 

確かに海に沈めた酒は美味しくなる、と言われているので、「しんかい」は観光客にお土産として人気だった。
だが、深海に沈める作業を依頼していた漁師さんの高齢化などもあり、残念ながら終売になったそうだ。

今も昔ながらの製法にこだわりながら美味しい泡盛を造ること。
地元に愛される会社であり続けること。

 

 

 

創業67年の酒造所は創業当時のメンバーのお孫さんにあたる若いスタッフによって守られている。
爽やかな酒造所である。前社長の時代に「南極昭和基地」に行く隊員に泡盛を託したことがあったという。
亜熱帯の泡盛が南極でどう変化するか、知りたかったのに・・隊員がみんな飲んでしまったそうだ。
なので変化も知ることができなかったという辛い?ことも。

 

これからもぜひ色々なことにチャレンジしてほしいと思います。

 

 

 

 

*取材の際は宮古島の「オトーリ」でかなり盛り上がりました。社長から「今度、恩納村にオトーリの指導に来てください」と誘われましたが「ぜひ一度、本場で体験してください!」とお誘いしました。

 

宮古島でオトーリやりましょう!
お忙しい中、長い時間取材にお付き合いくださりありがとうございました。

 

恩納酒造所


  • 住所:〒904-0411沖縄県国頭郡恩納村字恩納2690
  • 電話: 098-966-8105

 

 

 

 

(2016.7.26掲載)

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