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第8回 沖縄県酒造協同組合(那覇市)

当記事は2018年2月28日にサイトクローズした「美ら島物語」で公開していた記事です。

 

 

 

 

 

「君知るや 名酒 あわもり」


 

 

 

 

沖縄の物流の拠点である那覇市港町は、様々な業種の会社の倉庫が所狭しと建ち並んでいます。
その一角に、沖縄県酒造協同組合の事務所があります。
県内47の酒造所が参加して昭和51年(1976年)に設立されました。

敷地内に入ると、正面にあの有名な句「君知るや 名酒あわもり」の大きな句碑が建っています。
これは醸造学の権威、東京大学の坂口謹一郎博士が1970年に雑誌「世界」に寄せた、原稿のタイトルです。

沖縄が琉球王国だった頃には、すでに泡盛は製造されていましたが、坂口氏が、泡盛を「世界に揺るぎない酒である」と名言したことにより、泡盛は日本でも認知されていくようになりました。

琉球王国時代を経て、戦争で焼け野原と化した沖縄で、みごとに復活を遂げた泡盛は、沖縄の人たちにとって、かけがえのない宝物です。
今や沖縄の経済を支える、おおきな産業です。

酒造メーカーが、一緒に業界の発展を担っていくための、組織としての酒造協同組合の役割は大きいものです。

 

 

 

共同組合の仕事


 

 

 

 

専務理事の高良倉次さんにお話を伺いました。

高良さんは、在職中は、主に財務畑を担当しておられた方で、酒造組合の、専務理事というポストに、県庁OBが就任するのは始めてということです。
ご本人曰く、「酒飲みだからピッタリの仕事です!」と冗談をおっしゃっていましたが、人格や手腕をかわれての、就任であることはいうまでもありません。

 

組合の主な事業は、各酒造所から泡盛を買い取り熟成させ、独自のブレンドをし、厳正な審査を経て、「古酒」として主に県外に出荷すること。
「紺碧」、「南風」、「海乃邦」といったブランドです。
お邪魔したときは、ちょうどプロ野球の巨人軍の那覇のキャンプ前で、こんなものも造っているんですよ!と見せていただいたのは、巨人軍公認の限定ボトルでした。
県外での泡盛の普及のため物産展を開いたり、イベントに出店したりします。 また、組合員である各酒造所に代わり原料となるタイ米や甕、瓶などを購入して、酒造所に販売しています。 甕や瓶はもちろん、規格内のものに限りますが、酒造所は、必要な分を組合から購入できるというシステムです。 酒造所としては大助かりです。

 

それに加えて大事な事業として、業界の経営改善や生産技術の向上のための講習会や情報提供など多岐にわたります。 どうすれば泡盛をもっと県外に普及できるかが、大きな課題です。

 

 

 

 

時代の変化


 

数年前の沖縄ブームの頃あたりには、泡盛の県外出荷も過去最高を記録しました。
メーカーも次々と新商品を開発して、泡盛はこのまま順調に売り上げが伸びていくように思われていました。
ところがここ数年は、県外への出荷も下がり、県内の消費も徐々に下がり始めています。
その理由を聞いてみました。

 

 

 

高良さん曰く、最近の若者が酒を飲まなくなったこと、高齢化社会になったことをあげています。
さらに最近は、草食男子から絶食男子になってるそうですよ!と。

 

以前、観光団体が、県内の大学の学生を対象にした飲酒のアンケート結果を発表したところ、 何と6割の学生が泡盛を飲まない!という、恐るべし?結果が出て、業界がガックリしました。
確かに、若者の酒離れは全国的に進んでいるようです。

 

沖縄の若者が飲まないのに県外の若者が飲まないというのは、一応納得なのかも知れませんが、これでは県外出荷が落ちていくのもうな ずける結果なのかも知れません。
ただ一つのアンケート結果だけで、すべてが決まるわけでもないわけで・・・。

 

県外への出荷に関しては、大きな壁もあります。
酒税が35%減税されているのですが、これは県内販売のみで県外に出荷するときは適応されないということになっているので、価格としても競争が難しい といいます。 それから、日本酒やワインや焼酎と比べると、身近で買いにくいというのもあるし、嗜好品なのでなかなか県外での展開は難しい面もあるといいます。

 

 

 

高良さんはいいます。
県外への展開は始まったばかりです。 これからゆっくりじっくり取り組んでいきます。
沖縄が日本に復帰して43年。この時間差を考えたらまだまだこれからだと思います。

 

各メーカーは、ほんとに一生懸命いい泡盛を造るために頑張っているんです!

 

近い将来、日本だけじゃなく、外国でも泡盛が飲めるようになるかも知れません。

 

台湾や中国、香港では受けそうですよね。
ちなみに香港に出荷するときは30度までは関税がかからないそうです。

 

 

 

これから


 

最近はエコ化で、紙パックを導入するメーカーが増えてきたおかげで、瓶の回収が減り、瓶が不足してきてるそうです。
瓶は回収し、どこのメーカーが使ってもいいというシステムになっています。
県内での消費の場合は回収されますが、県外からの回収はほぼゼロになるので「品薄状態」になってきているといいます。
確かに紙パックは増えました。それで高良さんに疑問を聞いてみました。
「紙パックで熟成して古酒になりますか?」と。

 

お返事は、「古酒はビンか甕じゃないとダメです」、とのことでした。

 

自宅で古酒を熟成させたい方は、お間違えのないように!

 

 

 

これからは業界として若者にもっと泡盛を飲んでもらえるような、色々な取り組みをしいきます。
泡盛をベースにしたカクテルの開発や、女性に飲んでもらえるような工夫などなど。
取り組んでいくことは、いっぱいあります。

 

読者のみなさま、泡盛は糖質ゼロの素晴らしいお酒ですから、たくさん飲んでくださいね。

 

 

取材を終えて、高良さんも一緒に楽しい打ち上げ宴会でした。
お忙しい中、お付き合いありがとうございました!!

 

(2015.05.22 掲載)

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