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航空産業の技術者を育成する ―沖縄高専とJTAの取り組み―

 

那覇から約1時間30分、今日はここ、名護市辺野古にある沖縄工業高等専門学校(沖縄高専)にやってきました。

高等専門学校とは、実験・実習を重視した専門教育を通じて職業人として必要な能力を学ぶ、5年制の学校です。中学校を卒業すると入学することができ、卒業者は主にエンジニアリングの分野で高い評価を受けています。全国に57校あり、沖縄高専は2004年に創設されました。

 

産業界から高い評価を受けている沖縄高専。入り口に掲げられている「産学連携協力会」の会員には、県内外の有名企業がズラッと名を連ねます。その中には、私たちJTAの名前もあります。

沖縄高専産学連携協力会の会員企業名が並ぶ銘板。JTAの名前もある。

 

沖縄高専には、全国の高専でも珍しい「航空技術者プログラム」が設置されています。航空産業の技術者として活躍できる人財の育成を目的に2015年に設立されたプログラムです。JTAでもこのプログラムに協力しており、今日はそれに関連した授業が行われるのです。

 

授業が主に行われる創造・実践棟の1階には、巨大な航空機のエンジンが飾られています。

 

これは、2018年に沖縄高専とJTAが連携協定を締結した記念に寄贈された、本物の航空機のエンジンなんです。約30年にわたって沖縄の空を飛び続けたエンジンが、今、教材として沖縄高専の皆さんのお役に立っています。

(2019年にはRACも加えて新たな協定が締結されています。)

(エンジン寄贈にまつわる詳細はこちら → 未来の沖縄へ飛立つ人財を育てる – JTA次の試み

 

本日の講義は航空機の通信や記録のシステムについてです。

 

学生たちが、教室とオンラインで講義を受けます。

 

講義をするのはJTA整備部門の上原昭雄、整備のエキスパートです。

 

今日の講義の後半では、講義室から実験演習室に移動しました。

 

実は、この実験室にはフライトシミュレーターが設置されているんです。操縦桿やラバーペダルを備えた本格的なこのシミュレーターを使って飛行機の仕組みを理解してもらうため、今日は航空機の操縦を体験してみます。

 

講義の間は真剣な顔で聞き入っていた学生たちも、和やかな雰囲気で操縦を体験します。「こうやるんだよ」と教えあう声が聞こえてきました。

90分の講義を終えた後に、沖縄高専でこの授業を担当する、情報通信システム工学科の谷藤教授にお話をうかがいました。

※撮影時のみマスクを外しています。


―航空技術者プログラムがあるということで、沖縄高専に入学を希望する学生も多いのでしょうか。

 

はい、航空技術者プログラムは、航空技術者プログラムは、4~5年生(大学1~2年に相当)と専攻科1~2年(大学3~4年に相当)の4年間で技術者を育成します。その前にプログラム希望者の選考があるのですが、聞くと航空技術者プログラムに入る目的で高専を選んだ、という学生も多くいます。希望者は沖縄県内に限らず、県外からもこのプログラムを目指して入学してくる学生がいます。

一方、校内に展示してあるエンジンなどをきっかけに航空に興味を持ち、入学後にプログラムへ入ることを希望した学生もいます。

 

―プログラム卒業生の就職先は、やはり航空技術者が多いのですか。

 

そうですね。毎年、JTA・JALグループをはじめ、航空会社の整備士として就職する方が多いです。また、JTAのCAに採用された方もいらっしゃいます。

卒業生が活躍していることもあって、入学希望者に対しても地域の方々に対しても、沖縄高専の航空技術者プログラムの知名度は年々高まってきているように思います。

 

―今日の授業の対象は、カリキュラムの中で、どういった位置づけになるんでしょうか。

 

今日の「航空工学に関する特別授業」は、2~3年生を対象としています。航空技術者プログラムが4年生からなのに対し、1~3年生の間は航空工学やエアラインビジネスに触れる機会がありません。その間、航空への興味を持った学生たちに向けた授業として実施しています。現在は約30名くらいが受講しています。

 

―航空技術者プログラムやこの授業について、今後の展開や、入学希望者の皆さんに伝えたいことがあったら教えてください。

 

さまざまな航空会社、重工メーカーなどとともに、航空人材の育成をしていきたいですね。JTAのこの授業のように、生の技術者の声が聞ける機会は貴重ですので、もっと増やしていきたいなと思っています。

沖縄高専では、専科卒業予定者はRACの運航乗務員候補者養成制度の対象にもなっていますので、パイロットを目指すことも可能です。その他、整備士に限らず、CAやディスパッチャーなど、航空業界を目指す方は、ぜひ沖縄高専を選択肢に加えていただければと思います。

 

―本日はありがとうございました。


沖縄工業高等専門学校では、2022年7月23日(土曜日)に3年ぶりとなる対面でのオープンキャンパスを開催します。

詳細・参加申込については下記のリンクからごらんください。

オープンキャンパスのご案内(沖縄工業高等専門学校)

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