JTA日本トランスオーシャン航空 オフィシャルサイト

MENU

JTAの活動 JTA JOURNAL想いをつなげる

  • HOME
  • JTAの活動
  • JTA JOURNAL

第33回 金武酒造(沖縄本島 金武町)

当記事は2018年2月28日にサイトクローズした「美ら島物語」で公開していた記事です。

 

 

 

 

 

金武町は沖縄本島のほぼ真ん中あたりにあります。

日本の名水100選にも認定されている湧き水が流れる金武大川があり、水の豊富な所で生息するターンム(田芋)が特産品として有名です。

戦後は米軍基地ができ、米兵相手の歓楽街で賑わってましたが現在はひっそりとしています。

アメリカの置き土産の「タコス」が有名で、今や沖縄のソウルフードで全国的に人気があります。

滔々と流れる湧き水を使用して泡盛を造っているのが金武町で唯一の金武酒造所です。

第2工場で社長の奥間尚登さんと常務の奥間直利さんにお話を伺いました。

とても仲の良い親子!という感じです。

 

 

 

金武酒造所は1949年、当時役場職員だった奥間慶幸さんによって創業しました。

家族での酒造りは主に祖母に頼っていたようだと尚登さんはいいます。

その後、息子(社長の父)に継がれますが若くして他界したため2代目は妻の輝子さんに継がれます。

当時は飲食店は米兵で賑わっていましたが飲むのはウイスキーで泡盛は地元の人が飲む程度。

酒もすべて手造りで量り売り、配達も自転車。

女性には重労働だったに違いないし、息子に跡を継がせるような仕事じゃない・・と考えていたかも知れません。

実際、後を継ぐようなことは言われなかったそうです。

 

 

 

そのため卒業後は普通に会社に就職しました。ところが、就職して8か月後、ずっと酒造りをしてきた杜氏の方が倒れてしまい、母だけに任せる訳にもいかにない・・と決心し会社を退職して戻ります。

ところが、もろみの造り方、酒の造り方も分からず途方にくれます。そこへ近くの酒屋から杜氏の方がわざわざ来てくれて、酒造りを教えてくれたそうです。

おかげで酒造りは出来るようになりましたが1年、2年くらいは「いつ辞めようか・・」と考えていたと言います。

ある時、地元の人から「酒屋を辞めたら金武に住めなくなるよ!」と言われ3代目になる決心をします。

その時、「酒屋は地域との繋がりが強い仕事なんだ」と実感したそうです。

 

 

泡盛の鍾乳洞貯蔵で一躍有名に!


 

金武町には金武観音寺境内に全長270mの鍾乳洞があります。

尚登さんの姉・あさみさんは、外国に旅行した際にワインの蔵を訪ね地下に貯蔵していることを知ります。

低温で温度が一定に保たれている場所、鍾乳洞で泡盛を貯蔵することを思い付きます。

鍾乳洞を借り受け事業をスタートしようとすると思いがけない難問が次々出てきます。

まず、酒造所を管理する国税事務所からストップがかかります。理由は「倉庫じゃないこと」

それから工場から出した時点で税金が発生することなどでこれを解決するのはとても大変だったそうです。

粘り強く交渉した結果、業界初の鍾乳洞貯蔵の事業がスタートします。

お客様が買った泡盛を3年から5年預かるという事業で、たちまち話題になり金武酒造所は一躍有名になりました。

現在この事業はあさみさんが設立した「インターリンク沖縄」に引き継がれています。

 

 

 

 

現在常務の尚利さんは、小学生の時に「将来酒屋を継ぐ」と決めていたそうです。

3男なのに・・父は子どもに跡を継がせるということはほとんど考えてなかったそうですが「ほんとに継いでくれるのは嬉しかった」といいます。

尚登さんは、小学生から野球少年で練習に明け暮れる毎日でしたが、勉強もしっかりやっていました。

早くから、将来は「東京農大の醸造学科」に進学することを目標にしていたといます。

そのために、高校は進学校に行くよう先生からも勧められたそうですが、「甲子園に行く!」ことが夢だったので、地元の高校に進学して、見事甲子園出場も果たしました!

そして東京農大にも合格!ひとつ一つの事をしっかり目標を定めて実現してきた意思の強さを思います。

 

 

 

 

父は酒造りの学問をしなかったので、「これからの酒造りはしっかり専門的な知識も必要になる」としっかり応援したそうです。

そして卒業後は鹿児島の焼酎会社で1年間修業したのち、金武酒造に入社しました。

杜氏として酒造りを任されて最初に造ったしたのが「金の誉れ」という芋焼酎です。

金武特産の田芋を使って酒造りが出来ないものか・・試行錯誤を繰り返し完成!

鹿児島の焼酎メーカーでの修業が生かされた。それが出来たのも醸造学科で学んだ成果なのです。

 

 

 

社長である父は、現在は町の商工会会長の要職に就き、酒造りは「まかせっきり」と眼を細める。

そう遠くない時期に4代目に就任する予定の尚利さんに、これからの抱負を聞いてみました。

おばあちゃん、父が守ってきた伝統を守りながらしっかり5代目に継いで行きたい!

金武酒造所の銘柄は「龍」。理由は祖父・父とも辰年だからだそうです。

辰を沖縄の守り神である龍にしたとのこと。そして尚利さんの息子も辰年だそうです。

将来の5代目です。これから益々楽しみな酒造所です。

 

 

 

有限会社金武酒造


 

沖縄県国頭郡金武町字金武4823-1番地

TEL:098-968-2438

 

 

(2017.11.29掲載)

icoVolume

ON/OFF

ページトップ